ゲームの成長は何を失うのか
ゲームの成長は何を失うか
時代の流れとともに成長し続けてきたゲームという存在。誰でも書けるようなドットへから始まり、ただ移動するだけのゲームからアイテムを使用するといった様々な要素が増え、グラフィックも進化してきた。
私もゲームと共に成長をしきた身。長年ゲームをやってきて何が変わったのか、今までプレイをしてきたゲーム体験談を交えながら紹介していこうと思う。
ゲームに関してのブログを公開しているのでそちらもどうぞ。
成長とはよいことか?
成長というのは一見聞こえが良いように思えるが実際はそうじゃない。必ずメリットに対してデメリットが付属してくる。例えば、赤ん坊は生まれたてのころ人の表情で相手がどういう気持ちを抱いているのか分かるそうだ。(以前テレビで見たのだが本当にあっているかはうろ覚え)しかし、その能力はすぐに失われ二度と得られぬまま大人になっていく。これは成長をしたからこそ失われた能力だ。だからと言って成長は悪いことではない。言語を覚え様々なことを学び皆の力になる。
ゲームにおいての成長
ゲームにおいて成長のデメリットとは創造性の欠陥だ。いまやどのゲームにも実写と変わらない精巧なキャラクターがおり、声が当てられている。これはプレイする側にキャラクターの存在を植え付けるのに最適だが、キャラクターを考える力、想像する力が必要無くなる。
私が腐るほどプレイしたPS1の『ドラゴンクエスト4』。ドラクエが大好きで学校から帰ってきてはプレイしていた。親にゲームを止められた時も、出払ったのを見計らって隠れてプレイしていた。
このときキャラクターに対して『主人公はこんな声で~』『実はこのキャラとこのキャラはこういう関係で~』とか妄想しまくってた。そしてキャラクターの動き方なんかもプレイしながら想像して楽しんでいた。一時期はネットに小説を上げていたほど。
最新作である『ドラゴンクエスト11』でもいろいろな妄想をすることは可能だが、動きが決められている。足や腕を使うキャラクター、剣を振りかぶるキャラクター、そこらへんは決められているため妄想することはできない。
だからと言って、最新作は楽しくなかったかというとそうではなく、めちゃくちゃ面白かったしストーリーも良かった。クリア後は寂寥感を覚えたほど。やっぱり日本のゲームはいいなと思う。
日本のゲームを愛する外国人が作るゲーム
これは『Oneshot』や『アンダーテール』、『LISA』などをプレイもしくは拝見してみて思ったこと。Oneshotは特にクリア後は苦しかった。
こういったゲームの共通点は『ドット絵を最大限に生かしている』ということ。3Dでは語れない、ドット絵ならではの表現を最大限にいかしているということだ。
これらはすべて外国製のゲームなのだが作成した理由が『マザーに影響されて』など昔のゲームに影響されているということだ。自分たちが心の奥底で思ったことをゲームにして皆に伝えて楽しんでもらおうと思っているところが素晴らしいともう。
このほかにも様々な隠れた良ゲーが存在するが、これらはすべて日本のゲーム市場が失った昔の心を受け継いでいると思う。よく外国人の方が日本が大好きだからと日本のことをよく調べて結果として日本人以上に日本のことを知っていたりする。同じ要素で、日本のゲームが好きでいろいろ学んだ結果、日本人が求めるゲームを外国人が作るという状況に至っているのだ。
これは日本よりも外国の方がゲーム文化が盛んであるという背景があるだろう。大会が開かれたり、メディアで取り上げられたり、プロゲーマーに対しても偏見を持つ人が少ないという感じがする。
日本はこういった心を忘れていると思う。ゲームをプレイしてもらいたいということよりも売り上げを伸ばしたいという気持ちの方が大きいような感じがする。
スマートフォン登場によるアプリゲームの普及
今や誰しもが持っているスマートフォンでゲームができる。小さい媒体ながらもスーパーファミコンやPS1を凌駕する機能が備わっている。その数は年々増えていき、今では遊びきれないほどのゲームが誕生している。しかも無料。
しかし私はこれをゲームとは呼ばず、暇つぶしだと思っている。エンドレスに続くゲーム。パズルゲームや脱出ゲームなど手軽にできるがためにゲームとしてのコンテンツは薄く広く伸びている。決してつまらないと言っているわけではなく、ゲームとしては物足りないということ。
今後どうなっていくか
日本の中でのゲーム文化というのは主にキャラクターに依存していると思う。かわいいキャラクター、かっこいいキャラクター、日本ならではの文化ではあるがただ見せているだけでストーリーは皆無だったりする。キャラクターに熱が入りすぎ。
今後はキャラクターをさらに生み出し、人々を魅了していくと思う。そして人々のゲームの話題では『あのキャラめちゃくちゃかわいいよね』『〇〇様かっこいい!』といった発言がファンの中で飛び交うだろう。『あの場面よかったよね』『最後は泣けたよ』などというストーリーに関する感想は影が薄くなっていくであろうと思っている。
勝手な想像でゲームのことを語ったが、ゲームが大好きだからこそ私が求めるものは大きい。何百というゲームの中で私の心を動かしたのは両手で数えられるほどである。